224. おもしろ心理学実験

昨日、大学で心理学実験を受けてきました。

それが普通の実験ではなく、かなり面白かったのでお話ししたいと思います!

予約を取り消し

今回の実験は、実は12月に受ける予定のものでした。

友人のしももんから「一緒に受けない?」と誘われたので、「いいね!行こう」と即答したのですが、

あとで「2人同時に実験を受けることはできない」という事実が判明し、その瞬間、予約取り消しの手続きを行いました。

「だって1人で行ってもねえ・・・」

これまで2度、心理学実験に被験者として参加したことがあるのですが、そういえばいつも1人で参加する実験ばかりでした。

しかし、いったん「一緒に受けよう!」と盛り上がったあとで「実は1人ずつだった」とわかると、

とたんに「思っていたのと違う」という失望が胸の中に渦巻きます。

この実験に関しては、このまま「予約したが、取り消した」で終わるはずでした。

「私いま泣いているよ」

ところが、物語はそこで終わりませんでした。

実験参加中止の手続きを行い、理由のところに「友人と参加するつもりだったが、2人同時に参加できないことがわかったため」と書いていたのですが、

取り消し手続きを済ませた数分後に、実験担当の大学院生からメールが送られてきました。

「おぬまさんの気持ちもわかりますが、私も追い詰められているんです泣(私いま泣いているよ

1人でも参加者が欲しいので、別日でもかまわないので参加してくださると助かります!」

といったメッセージが、ときどき片言の日本語で綴られていました。

とくに「私いま泣いているよ」のところを読んだ瞬間、「この人面白いな」とふきだしてしまった反面、何か胸にグサリと刺さるものがありました。

「かわいそうだし、1月にでも参加してみるか」

そう思い、1月16日の10:30からで予約し直しました。

今思えば、相手の大学院生は心理学専攻らしく心理戦を挑んできて、僕はそれに見事に負けてしまったのかもしれません。

顔を合わせずに、メールの一文だけで相手の気持ちを翻すことができるなんて、何と卓越した能力でしょう!

この人からは、見習うべきことが沢山あるように感じました。

ハードな日々を経て

予約した時点では12月半ばくらいだったので、1月の予定はわかりませんでした。

「どうせヒマだろう」くらいにしか考えていなかったのですが、違いました。

何日か前のイベントから振り返ってみると、

1月10日に元バイト先の送別会があり、お湯割りの米焼酎を飲んだあとに赤ワインを飲んで(なぜかグラスではなく、ジョッキいっぱいに注がれて出てきた)目を回し、

翌日は寝不足もあってぼんやりと過ごし、

その次の日の1月12日には、学校に行ったら先生の体調不良で急きょ演習が休みになり、その足で友人Sとカラオケに行って5時間歌い、(靴が回れない靴だったので歌うだけ)

1月13日には、前年から約束していた40代の女性と一緒にカラオケで3時間半くらい歌ったり踊ったり、話したりしました。

この13日の会合では、相手方の友人(30代)も急にやってくることになり、初めて会って話してみたところ、岡本太郎の本を読んでいたり、尾崎豊が好きだったりと、共通する点が多く話が合いました

そして1月15日には、憧れの先輩(ちょっと斉藤由貴に似ている)が出るコンサートを観に行き、

移動疲れでゆっくりしたいはずの、翌16日の午前中に、なんと心理学の実験を予約してしまっていたということです。

しかもこの16日の午後からの哲学の演習では、僕が発表を担当することになっていました

何とか、ジャストタイム

疲れた体を励ましながら車に乗り、大学へ。

午後から授業を受けるイーストゾーンの駐車場に車を停め、実験があるウエストゾーンまで歩いて行ったところ、

思ったより距離があり、時間があまりなかったので焦りました。

なんとか時間ちょうどに9階の実験室に着くと、ノックして中に入り「すみません、トイレに行ってきてもいいですか」

シン・イモンとしももん

トイレから戻ってくると、改めて挨拶をかわしました。

相手の大学院生は、おそらく中国人の女性で、シン・イモンという方でした。

日本語はけっこう上手でしたが、

たまに「おぬまさんは、室内の温度はこれくらいで大丈夫なの?」のようにタメ口っぽくなっていたのが面白かったです(笑)

それはともかく、急いで来たので、僕は少し思考が乱れていました。

シンさんから「それでは左側の席にどうぞ」と言われたのに、「ハァハァ・・・あ、はい」と言いながら右側の席に座ろうとして、

「あ、ちょ、いや、左です、こっちね」とシンさんを慌てさせてしまいました(笑)

その後、軽く僕の専攻の話を聞かれたりして、それから「この実験は誰の紹介で来ましたか?」と尋ねられたので、「友人から教えられて来ました」

シン「もしかして大隈さんですか?」
おぬま「(誰だそりゃ)あ、いや下門です」

すると、シンさんは「あ~、この人かな!」とタブレットを見せてくれました。

覗き込んでみると、そこには「下門的実験」と中国語で書かれたフォームがありました。

あれ、お水少ないね

ひととおりの問答が終わると、「おぬまさんは、このまま実験を始めても大丈夫なの?」と言われたので「大丈夫です」とうなずきました。

「実験中のどが渇いたら、お水飲んでも大丈夫ですからね。(後ろを振り返りながら)お水は・・・あれ、お水少ないね(笑)

ここまで来る途中で水をほとんど飲んでしまっていたので、後ろのイスに置いているペットボトルには、数滴しか水が入っていませんでした。

しかしカバンの中にはもう1本入っていたので、そのことを伝えると、シンさんはホッとした顔をしていました。

3秒で

いよいよ実験開始のときが近づいてきました。

まずは、実験の概要から。

この実験は「センテンス読解」という実験で、2つの一見無関係な文を読み、自分で物語を考えて2文をうまく繋げる、というタイプのものでした。

まさに、僕の得意分野です。

2つの文は、どうやっても繋げられそうにない場合もあり、その際は無理せずスキップできる仕組みになっていました。

実験を始める前に、練習用の文を見せられました。

「猫は三日続いた雨のような顔をして座っていた」
「二人は抱き合い、キスをし、喜んで家に帰って行った」

この2文が並べられていました。

僕はそれらを見て3秒くらいで物語を作り、シンさんに説明しました。

するとシンさんは「おぬまさん、早いね! 私びっくりした」と目を見開いて驚いていました(笑)

実験開始!

さて、ついに実験が始まりました。

問題量はけっこうあり、時には似たような文が再出することもありました。

シンさんによると、たくさんあるセンテンスの中からランダムに組み合わせているので、似た組み合わせが出てくることもあるのだそう。

文章を読んで、物語が思いついたら「説明」の方にジョイスティック(「イーストゾーンにはないでしょう?」と自慢されました)を倒し、トリガーを引きます。

そうするとたいていは画面が灰色になるので、そうしたら録音用のタブレットに向かって自分なりのストーリーを語ります

その後、「理解できたか」「面白いか」などの評価をして先に進みます

思いつかなかったり、答えるのが面倒なときは最初から「評価」の方にジョイスティックを倒して、評価だけして先に進むこともできます。

たまに、「説明」の方に倒しても強制的に「評価」画面に飛ばされることもあります。

シンさんによると、「全部説明していると疲れるので、いくつかは自動でスキップするように仕組んでいます」とのこと。

良い物語が浮かんだときにこのスキップが作動すると、けっこう落ち込みます。

話し続けるおぬま

「疲れるといけないから、ときどき自分で問題をスキップしてね。おぬまさんの体を疲れさせないようにお願いします」と言われていましたが、

物語を作って話すのが楽しかったので、僕はほとんど自発的にはスキップせず(勝手になることはありましたが)に話し続けました。

やがて「実験終了。担当者を呼んでください」との表示が出現。

僕が呼ぶまでもなく、その表示が出たタイミングでシンさんが「実験終わったみたいだね」と隣の部屋から戻ってきました

もしかして、カメラか何かで観察(監視?)されてたのかな?(笑)

アフターテストがある模様

シンさんによると、1週間後くらいにもう1回来て、記憶実験を受けてほしいとのことでした。

「そんなの聞いてないよー」と思いましたが、ここまで来た以上、受けないのも変な話。

「全然大丈夫ですよー。いつになりますか?」と聞きました。

シンさんは「そうですねー、正直私も来週は旅行に行くんですよね、だから再来週でも構いませんか?」

おぬま「OKです、じゃあ2週間後の1月30日の11時からとか、どうですか?」
シン「いいですねー、それでお願いします」

そういうことで、2週間後の1月30日に、またこの面白い人に会うことになりました(笑)

実験について補足なのですが、この1回目の実験において「説明」を選びすぎると、2回目の記憶実験の時間も長くなってしまうようです。

僕はほとんど「説明」しまくっていたので、

「おぬまさん、いっぱい説明されてますね! ふつうの人の記憶実験は15分程度ですが、おぬまさんの場合は25分くらいかかると思います」

と言われてしまいました(笑)

これから実験を受ける予定の人は、あまり「説明」しすぎないようにご注意ください!

実験参加者は、まだまだ募集中!

なお、シンさんによるとあと30名くらい参加者を集めたいそうです。

参加報酬としては、1回目の実験の参加で1000円分のQUOカードがもらえて、2回目の実験にも行くと追加で500円分のQUOカードをもらえるそうです。

「ぜひ宣伝してくださいね」と以下のQRコードももらったので、興味のある方はぜひ参加してみてくださいね♪

シンさんにメールで参加条件を確認したところ、

「実験を宣伝していただき、ありがとうございます!
参加者は大学生に限っていませんが、
年齢は30歳以下を要求しています。
学生ではない場合、
ご予約の時は、学生番号を適当に書いて大丈夫です。」

とのことだったので、30歳以下の方はふるってご参加ください!

(「224. おもしろ心理学実験」おわり)

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