220. 歩くおぬま(1)

人はなぜ歩くのだろうか。ときどき、そういう疑問を抱くことがある。

歩いてみたら何か答えが出るかもしれないと思い、新しい年を迎えたこの機会にウォーキング生活を始めることにした。

「歩くおぬま」について

2023年1月1日を機に、おぬまは歩く生活を始めた。

しかし、何も毎日歩くことを自分に課したわけではない。雨の日や雪の日には家に閉じ籠ることもあるだろう。

つまりおぬまにとって、ウォーキングは日課ではないということだ。

気が向けば歩くし、そうでなければ家で筋トレや読書でもしている。その方がむしろ継続しやすいだろうという考えから、こういう方針を取ることにした。

1月1日の記録

出発

糸島市南風台にある自宅を出て、南風台中央に至る。

小さな公園を突っ切り、南方の住宅街へ出た。

そのまままっすぐ歩いていると、奥の方に下へ降りるラセン階段があったので、グルグルと回りながら低地の方へ。

行く手を眺めると一面に真っ黄色の田畑が広がっていた。

低地

低地に下りたつと、右と左の両方に道が伸びており、いずれをも選択できたが、なんとなく左を取った。

その理由の一つに、右を取ってしまったらやがて大通りに出てしまうということがある。

おぬまは、なるべく静かで空気のきれいな道を闊歩していたかった。

多久川べりにて

低地と高地の境目には大きな壁がそびえ立っていた。

その根本を見ると、深さのある細長い溝に色々な野菜が植えられていた。大根、ネギ、かつお菜などその種類はさまざまだった。

それらを横目に見ながら歩いていくと、やがて道が右に折れた。左手に多久川が見える。

しばし自分の足音と川のせせらぎ、鳥の声に風のそよぎだけが聞こえた。

そこには街の喧騒はまったくなかった。

ニワトリ

さらにずんずん歩いてゆくと、少し煙臭くなってきた。

もっと進むとニワトリの叫び声が聞こえてきて、やがて獣臭いにおいが辺りに満ち満ちてきた。

これはたまらないと、おぬまは急いでそこを通りすぎた。

前原ICを横目に見ながら

ニワトリの騒がしさから逃れたと思ったら、今度は目の前に西九州自動車道が現れた。

車の音がうるさい。そして、排気ガスのにおいがひどい。

ここもまた早急に立ち去るべきであったが、道はどこまでも続いている。

来た道を引き返すのも何となく気が乗らなかったので、そのまま針路を西にとってひたすら早足で歩き続けた。

道はやがて上り、前原ICがすぐ左に見えるところまで、おぬまはやって来た。

正月のせいか、車は次から次へと休みなくやってくる。

明太子のやますえ

前原ICの横を通り過ぎると、今度は下り坂。

スタスタ下りていき右折すると、しばらくして明太子屋の「やますえ」が見えてきた。

最近この店の明太子を1キログラム買って食べたが、とても美味しかった。

「明太子とはかくも美味なものなのか」と驚き、今までほとんど明太子を食べてこなかったことを悔やんだほどである。

そして大好きなメロンパン屋「カシェット」を通り過ぎ、上り坂を踏破していちごスイーツのお店「伊都きんぐ」、スーパー「マルショク」を通り過ぎて自宅へ。

2023年も自分らしく

歩数計やスマホを持っていかなかったので、正確なところはよくわからないが、概算すると5.6キロくらいは歩いたようだ。かかった時間は約1時間。

ほどよい足の疲れとともに、今日を生きる活力がみなぎってくる。

2023年も、自分らしく歩いていこう。



(「歩くおぬま(1)」終わり)

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