202. まるで温泉旅行のような一日

先週の土曜日、友人T.K.と一緒に、知り合いから紹介された単発バイトに行きました。バイトではありましたが、その実はほとんど休養旅行のようなものでした。

駐車場整理のバイト

単発バイトの内容としては、海の家の駐車場を整理する仕事をやりました。

10月7日~9日の3日間、その海の家では「発酵フェス」というイベントが行われており、

発酵食品の販売や盆踊り、そのほか様々な出し物がありました。

僕とT.K.は、2日目の10月8日(土)の12:00~17:00で駐車場の整理を行いました。

最初は、どうすればいいかよくわからなかったのですが、

とにかく空いているスペースを把握しておいて、車が入ってきたらその大きさに応じてそれぞれ最適な場所に誘導しました。

中盤以降になると、だいぶ慣れてきたので「あの車は大型だからこっちだね」「こっち軽自動車もう一台行けるよ」などとT.K.と教え合いながら楽しくやっていました。

バイトは1時間交代で、1時間働いたら交代のスタッフがやって来て、誘導用の棒を渡して休憩に入ります。

休憩時間中は砂浜まで歩いて行って、潮風に吹かれていました。

休憩中の出来事

休憩中、この「発酵フェス」のイベントの他のスタッフの人たちと何度かお話ししました。

そのとき、ある男性の方からは「中学生かと思った! いやー若いね~」と言われ(笑)、浴衣を着た女性の方からは「かわいいね!」と言われました。

僕は20歳です・・・(笑)

気がつけば夕方になっていて、夕陽が差し込んだ神秘的な海の写真を何枚も撮ることができました。

17:00になってバイトが終わると、このバイトを紹介してくれた知り合いの方を探しに行きました。

最初僕はバイト代を受け取らずに帰ろうとしていて、「あ、そうか。給料もらってなかった」

T.K.に「さすがにそれはアホだよ」と言われてしまいました(笑)

しばらく探し回りましたが、「ちょっとその辺で遊んどって~」ということだったので、

また海辺に戻ってきれいな景色を楽しんでいました。

17:30ごろ、給料を受け取ってから僕たちは近くにある温泉「きららの湯」に行きました。

これはあらかじめT.K.と打ち合わせており、「バイト終わったら絶対行こう」と約束していました。

2人が初めてこの温泉に行こうと思ったのは、今年の2月。レンタカーで接触事故を起こしてしまったときでした。

あのときは事故処理などで時間がかかっていけなくなってしまったので、8ヶ月越しに願いが叶った、ということになります。

海の家から温泉まで徒歩17分。

仕事終わりの、ほどよい運動でした。

二丈温泉「きららの湯」

やがて前方に温泉「きららの湯」が見えてきました。

中に入ると、下足箱があってそこに靴を入れ、鍵をかけて受付の方まで持っていきます。

温泉に入るには受付前の券売機でチケットを買う必要があり、入湯税を合わせて750円を支払いました。

そして、受付でチケットと下足箱の鍵を渡し、2階の浴場へ。


いい湯だな~♨

のれんをくぐると、まずは更衣室。服を脱いで、ロッカーにしまいます。そしてロッカーのカギを腕に装着。

眼鏡を外すと、何も見えなくなりました。

「うわあ」と手探り状態で浴室の中へ。

※残念ながら、温泉の中の写真は撮っていません

入ってすぐ左にサウナがあり、そこはスルー。

少し歩くと、体を洗うところがあったので、そこで念入りに海の砂や潮風の匂いを落としました。

「よし、洗い終わった」と湯船の中に入り、「いい湯だな~」とくつろいでいると、隣のT.K.の腕にロッカーのカギが巻き付いているのに気がつきました。

「あれ? 自分のカギどこだっけ・・・あ!」

思い出し、急いで自分が体を洗っていたところに行くと(さいわい誰も使っていませんでした)、ずぶ濡れになったカギが、ポツンとたたずんでいました。

やっぱり露天風呂!

室内にはいくつもの湯船がありましたが、ほとんどが同じ温度でした。

「水風呂ないの? 寒いからいいけど」と思いながら露天風呂の方に行こうとすると、そこに泡風呂がありました。

しばらく泡風呂で楽しんだ後、僕たちはついに裸のまま外に出ました。

最初は「うおお、さむっ!」と震えていましたが、湯の中に半身がつかると、一挙に極楽気分に変わりました。

「やっぱり露天風呂が最高だよなー」「この風、この温度がちょうどいいね」

二人でそう言っていると、ふいにオルゴールでかけたような音楽が流れ始めました。

涼しい夜風に吹かれながら、露天風呂で見上げる星空。

その情景に、流れ出したBGMがみごとにマッチしていました。

「また来たいね」

その言葉を残して湯から出て立ち上がると、糸島の夜景が見えました。

「ほら、あそこに月が見えるよ」

実にロマンティックな夜でした。休養目的で旅行に行っても、ここまでくつろげるかどうか。

昼間に海の家で働いたからこそ、夜の憩いの時間がより素晴らしいものになったのかもしれません。

食事処 きらら庵

お風呂から上がると、着替えて1階に降りました。

奥に「きらら庵」という食事処があったので、そこで夕食を食べていくことに。

メニューがいろいろあって悩みましたが、僕は「アジの活き造り」にしました。

これと「鯛尽くし御膳」だけが、メニューの写真がピンボケになっていて少し心配でしたが、「海の家で働いたんだから、ここは海の幸を食べたい!」と思ったのです。

温泉と同じく、この食事処も券売機で買うスタイルだったので、チケットを買ってお店に持っていくと、

「アジの活き造りはご飯とみそ汁が付きませんがよろしいですか?」と聞かれました。

「え!? そんな・・・」と戸惑っていると、お店の人は親切に「いります? じゃ一緒に買いに行きましょうか」と券売機までついてきてくれました。

さらに「ここを押してください。さあ、お金を入れて」という案内つき。

途中まで「なんて親切なんだ」と手放しで喜んでいましたが、よくよく考えてみると「もしかして子どもだと思われたのかも」

・・・僕は20歳です(泣) まあいいか・・・

おいしいごはん

いろいろあって、少し遅れて席に着くと、まもなくT.K.が頼んでいたうどんがやって来ました。

僕のごはんはもう少し後にやって来ました。

「アジの活き造り、ご飯とみそ汁付きです~」

T.K.は「なんか、いいね」と目をみはっていました。

温泉上がりの刺身は、最高でした!

「お酒も飲みたいが・・・」と思いましたが、温泉代と食事代とですでに今日のバイト代が消えそうになっていたので断念。

お酒がなくたって、刺身とごはんとみそ汁だけで十分幸せでした。

ところで、よく見るとアジはまだ動いていました。

「すごい、動いてる~」と、2人で撮影タイム。

刺身を食べ終わると「イカの活き造りのように『アジの活き造り』も残った部分を揚げてくれるのではないか」と思ったのでお店の人に聞くと、

「はい、できますよ~。それも無料で」と教えてくれました。

「お願いします!」と言ってお皿を渡して待っていると、ふと「あれ、ロッカーのカギどこにやったっけ」と気になってきました。

カバンをガサゴソやっても、ポケットを漁ってもカギは出てきませんでした。

「まずいな・・・またやってしまったか!」

アジの後造り

カバンにもポケットにもないとなると、思い当たる場所は1か所しかありませんでした。

「更衣室のロッカーだ!」

急いで更衣室まで行ってみると、案の定ロッカーに差しっぱなしになっていました。

「ふう。とられてなくてよかった・・・」

このカギがないと下足箱のカギを返してもらえないので、僕は危うく靴下で家まで帰らなければならなくなるところでした。

カギが見つかったので意気揚々として食事処に戻ると、ちょうどアジの後造りが運ばれてくるところでした。

「おー、いいタイミングだ!」

席に着いて写真を撮って、いただきます!

アジの骨せんべいのようなものでしょうか、パリパリしていてとっても美味しかったです。

帰宅

ご飯を食べ終わったら、あとは帰るだけ。

駅まで徒歩約10分ということでしたが、2人で大学の単位の話などしていたら、2,3分で駅に着いてしまいました。

「ありゃ、もう駅かい」

余裕を持って電車を迎え、ガラガラに空いた車内でのんびりと歓談していたら、あっという間に僕が降りる駅が来てしまいました。

「じゃあ、また~」と手を振って別れ、そこからは車で迎えに来てくれていたお母さんと一緒に帰りました。

「いやー、今日はバイトだったのか、温泉旅行だったのか・・・」

とにかく楽しい一日だったのは、まちがいありません。

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