159. おぬまの戦国放浪日記 その2

こんにちは! おぬまです。

前回は「Mount&Blade Warband」というゲームに「Gekokujo」というMOD(追加機能のようなもの)を入れて遊び始めた、というところで終わっていたかと思います。

Gekokujoは、日本の戦国時代をモチーフにしたMODでした。

やりすぎ防止を兼ねて、物語に

このゲーム、とても面白いのですが、ついつい遊びすぎてしまいます。

特に予定がない日は、「さっきまで朝だったはずなのに、もう夜だ・・・」ということも(笑)

家事が放ったらかしになっていることもままありました。

何とかして「楽しく遊びながらも、他のこともちゃんとできる」ようにしたいなーと考えてみたところ、

このゲーム内での出来事を、物語風にしてブログに書けば、やりすぎ防止に役立つんじゃないか? と思いました。

どういうことかと言うと、ゲーム内で起きたことを整理して、下書きして物語を組み立てていくことになるので、

あまり一気にゲームをやりすぎると、整理する内容が多くなって大変になります。

そういう状況を作れば、自制心が働いて適度な時間で遊び終えるのではないかなーという、

期待を込めて、ここからはこの「Gekokujo」を遊んで体験したことを、物語にして書いていこうと思います。

どうぞお楽しみに(^^♪

物語のタイトルは未定ですが、とりあえずは「おぬまの戦国放浪日記」を仮タイトルとしておこうと思います。

なお、ゲーム内の言語が英語になっているので、主人公とその仲間の名前はアルファベットで表記(例:NUMAO)します。

各地の諸侯(大友氏や島津氏など)は、漢字で表記します。

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妖しい船

NUMAOは、ひとり博多の海を見つめていた。

後ろで仲間たちが「親分、早く宿屋に戻りましょうや」と騒いでいるのをよそに、

「妙だな」とつぶやきながら、NUMAOは相変わらず海辺にたたずんでいた。

「妙って、何が妙なんです」仲間の一人がたずねる。

「そうさな・・・」NUMAOは沖の方を指さすと、言った。

「あそこにたくさんの船が浮かんでいるような気がするんだが、気のせいかな」

目を凝らした仲間は「・・・ほんとだ」

「それにしても、あの船に乗っているのは民でしょうか、それとも賊でしょうか」

「もう少し近づいてみないとわからないが・・・あまりいい予感はしないな」

彼方の船から漂う妖しい雰囲気に、博多の波も心なしかざわめき始めたようである。

窮地

不幸にもNUMAOの嫌な予感は、当たっていた。

沖合から寄せてきた数多な船は、どれも賊の船でないものはなかった。

「あッ、倭寇の船だ!」

NUMAOの仲間たちも、付近にいた村人たちも慌て始めた。

倭寇に目をつけられたら、ひとたまりもない。身ぐるみをはがれ、持ち物はほとんど持っていかれてしまうのだ。

賊を退治するだけの武力があれば恐れるに足りないが、悲しいことに今のNUMAOには4人の仲間しかいなかった。

それも、特に訓練を受けてきたわけではない、ほとんど村人に近い状態の仲間だった。

「・・・逃げるしかないな」

と思ったときにはもう遅かった。

「待て待て、哀れな愚民ども。金目のものすべて、置いていってもらおうか」「なに、できない? それなら命を貰うしかねえな」

近くにいた村人たちは、どうにか逃げおおせたようだった。

が、NUMAOの一行は逃げきれなかった。

何しろ、Saburoとかいう商人の手助けをして博多に潜んでいた賊を退治したときに、NUMAOを含め3人が負傷していた。

今日は天気がいいので、「海辺で療養しよう」と街を出てきたのだった。

ところが運悪く、療養に出かけた先で、まだ傷が癒えきっていないにもかかわらず多数の海賊を相手に戦うことになってしまった。

NUMAOの一行は全部で5人。そのうち3人が負傷中とあっては、まともに対峙することすらできない。

賊はすべて合わせると30人以上はいた。これはもう、絶望的な状況というしかない。

身代わり

「仕方がない、降伏しよう」とNUMAOが言いかけたときだった。

「・・・親分。あっしに任せてくだせえ」と、無傷の仲間が切り出した。

「何、囮になるとな。・・・いやいや、そんなことはできない。仲間を見殺しにするなど」

「しかし、今は非常の事態でしょう。ここで海賊ごときに降伏して全員がやられるよりは、

あっしが敵を引きつけているうちに親分たちに逃げてもらって、後日この無念を晴らしてもらった方がよっぽどいい」

そう語る目は、本気だった。彼の言うことも一理ある。それに、ここで言い争って時間を費やしていては、せっかくの彼の志願も無駄になってしまう。

NUMAOは一瞬瞑目したが、次の瞬間には「すまん、恩に着る」と口早に言って走り出した。

囮を買って出た兵は、「やいやい、まぬけな賊どもが。俺は金も食べ物もたくさん持っているぞ。欲しけりゃ奪ってみろ」と叫びながら賊の目の前で踊り出した。

「この野郎、俺どもを愚弄するか」「粗末な服を着た愚民のくせして」「・・・我慢できん、者どもかかれぇーっ!」

宿屋で

どれくらい走っただろうか。

ようやく博多の街が見えてくると、NUMAO一行は歩みをゆるめ、

みな一様に肩で息をしながら宿屋の中へ入っていった。

「ああ、疲れた。それにしても、あいつの死を無駄にはできんな・・・」

NUMAOはしばらく天井をにらんでいたが、ふと起き上がり荷物をあらため始めた。

「・・・うむ、これだけのお金があれば、少なくとも一俵の米は買えるな。それから近隣の村落で兵を募って・・・」

そこまで考えたところで、ふいに傷口がうずき出し「うっ」とうめいたNUMAOは、そのまま深い眠りに落ちていった。

夜盗と対戦

2日後、NUMAOと仲間たちは博多を旅だった。

糸島など近隣の村々を巡り、ようやく5人の兵が集まった。これで、総勢9人となった。

糸島を出ると、辺りはもう真っ暗だった。

耳をすませば、彼方から何者かが走ってくる音が聞こえる。

「マテマテー、そこの者ども待てー」

「・・・どうやら賊のようだな」

そう直感したNUMAOは、相手がこちらに着く前に態勢を整えていた。

そしてやって来たいかつい男たちに「何か用か?」と聞くと、相手は思った通り「俺たちはこの辺をナワバリにしてる。金目のものは置いていってもらおうか」

「それはできんなあ」とNUMAOが口元をゆるめると、「てめえ、何笑ってんだ!」と怒りを爆発させた賊どもは襲い掛かってきた。

夜戦は不得手だが、これは戦うしかあるまい。

敵は10人、こちらは9人。おそらく勝てるだろう。

(つづく)

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