芥屋を出たおぬまたちは、さっそく狭路に迷い込む。何とか抜け出したものの、今度は車道を歩く「自転車おじいさん」に遭遇。さらに、二丈パーキングエリアでは進歩した車の機能に振り回される。
迷い込んだ狭い道
芥屋を出発して唐津に向かって走り出したところまではよかったのですが、
「確かここから行けば近道になるはず」と入り込んだ道が、なんとかなりの狭路でした。
「自転車で来たときは何てことなかったんだけどな~(;’∀’)」
対向車とすれ違えるかどうか怪しいくらい狭い道で、両側に木々が植えてありました。
「頼む、来ないでくれ!」という祈りもむなしく、
狭い道なのに、なぜかどんどん対向車が来ました。
僕はギリギリまで左側に寄って避けようとしますが、寄りすぎてサイドミラーが葉っぱにガサガサ当たっているのが見えました。
「しまった・・・」
僕は極度に速度を落としてすれ違いましたが、見ると相手も「クリープ現象で走っているんじゃないか」というくらい減速していました。
「きっとここは車にとって危険スポットなんだろうな」
近道を行こうとすると、こういった危険に遭遇してしまい、かえって時間がかかることがあります。
最終的には、しばらく行ったところにあった駐車場で方向転換して、広い道まで戻りました。
そこ通る?!
僕たちは「ふ~、何とかなったね」と言いながら広い道を進み、
やがて糸島市志摩小富士という地域に入りました。
この辺りは港が多く、海がすぐ横に見えます。
僕は「きれいだなー」と光る海を見ながら運転していました。(え、わき見?)
「見ながら」と言ってもチラ見程度ですが、
少し海を見た後に前方に目を戻すと、
そこにはちょっと信じがたい光景が広がっていました。
「え? ちょちょちょ・・・なんで?」
なんと、おじいさんが車道の第2通行帯(2車線ある場合の右側の車線)の上を、
自転車を押しながら歩いていたのです。
僕たちはもうすぐ右折するつもりだったので、すでに第2通行帯に入っていました。
つまり、僕たちの車の目の前をそのおじいさんが歩いている形になってしまいました。
「おいおいおい、ちょっと勘弁してくれよー」と言ったあとで窓を見ると、半分くらい開いていました。
「あっ、開いてたんだ・・」
聞こえていたらしく、その直後におじいさんは困った顔をこちらに向けてきました。
「いや、困惑してるのはこっちなんだって・・・」
もう窓が開いているのも構わず、僕は苦情を言いました。
2段階右折
僕たちはしばらく、おじいさんの後ろについて、人が歩くくらいのスピードで走っていましたが、
そのうち赤信号に引っかかってしまいました。
やがて青になると、おじいさんはまるで車のようなやり方で右折して去っていきました。
その後は、おじいさんは歩道の上を走っていました。
もちろん僕はスピードを上げて追い越しました(また車道を歩きだしたら面倒なので)。
「あの人、もしかしてルールを勘違いしているのかな?」
自転車は軽車両ですが、右折の際は「2段階右折」をしなければなりません。
2段階右折とは、左側通行の日本においては右折の際に「直進→右を向く→直進」という風に段階的に右折することを言います。
原付は標識などによる指示がない限り2段階右折で、
自転車はどんなときも2段階右折です。
二丈パーキング
しばらくそのまま走り続けて、僕たちは二丈という地域に入りました。
車を運転しているときはそこそこ長い時間がかかったのですが、
文章にすると一文で終わってしまうのですね・・・(笑)
二丈まで運転し続けてきた僕は、少し疲れてきていました。
ちょうどいいところに「二丈パーキングエリア」があったので、
「あそこで一休みしよう」と言って駐車の準備を始めました。
今回乗ってきたレンタカーには最新の装備がついているらしく、
後退などをする際に何かに当たりそうになると、警告音を発して注意してくれました。
即反応する機械
ところが二丈パーキングエリアでは、まだ全然後ろに余裕があるにもかかわらず「ピッピッ 後ろです」という警告音が繰り返し発せられました。
「いやいや、まだ下がれるでしょ!」
しかし、少し下がろうとすると「ピピピピピピ!」とやかましい音が。
窓が開いていたので外に音が漏れ、通行人が不思議そうな顔でこちらを見ていました。
車体が駐車スペースに対して少しナナメだったので「そのせいかな」と思い、一度車を前に出しました。
すると、今度は「ピッピッ 前です」
「あーもう、うっとうしいなあ」
もう一度車を下げると、やはりすぐに「後ろです」と車が言い出します。
ちょっと腹が立った僕は、ためしに下がりながらハンドルを左右にテキトーに切ってみました。
すると、「ピッピッ 後ろです、ひだりう・・右後ろです」
どうやら状況に即応する性能にも優れているようです。
最終的には自分の目
警告音がやかましいタイミングで、一度車を降りて後方を確認してみたところ、
やはりまだ、かなりの余地がありました。
「警告音はそこまで気にしなくていいんだな」
そう思った僕は、「ピピピピピ」というけたたましい音にかまわず後退し続けました。
駐車を終えて車を降りてみると、けっこういい感じに駐車できていました。
科学の進歩に伴って機械の性能はどんどん良くなっていきますが、それに頼り切ることなく自分の目で確かめることが大切だとわかりました。
マップを活用
僕たちはこの二丈パーキングで、しばらく心身を休めました。
さて、ここで一つ新しい機能を導入しようと思います。
「僕たちが今どこまで来ているのか」という地理的情報をわかりやすくするために、
作品の終わりの部分に、マーキングしたGoogle Mapを載せようと思います。
これは、これまでの「おぬまのドライブ日記」にも順次導入していくつもりです。
お楽しみに! ☆
↑ スタート地点の学研都市(緑色の丸)、それから芥屋(紫の丸)、自転車おじいさんが出没した場所(オレンジの丸)、そして二丈パーキング(赤の丸)
(つづく)