144. しらだし香る、床

ちょっとしたミスから部屋中がしらだしまみれになり、踊りや生活に支障をきたすことになってしまった。おぬまは様々な方法で解決を試みるが、しらだしの香りは未だ消えずに残っている。

ドボドボドボ・・・

昨日の昼、炒め物に使おうとしらだしに手をかけたときのことです。

「あッ」

僕は手を滑らせ、しらだしのボトルが床に激突。

「ドボドボドボ・・・」

すさまじい勢いでしらだしが床を浸していきます。

「あああああ! このアホたれ!」僕は思わずこう叫んでいました。

しらだし「タレじゃなくて、だしだよ・・・(泣)」

‥べつに、シャレじゃないですよ!(笑)

とりあえず拭いてみた

一瞬あっけに取られていた僕ですが、次の瞬間にはしらだしのボトルをつかみ、持ち上げていました。

おかげで被害は最小限で済んだものの、買ったばかりのしらだしの10%くらいが流出。

鰹節入りの香ばしいしらだしの香りが辺り一面に漂い、「むしろこれでいいんじゃないか」とさえ一時は思いました。

しかし、そのままだと床がべたついて踊りにくくなってしまいます。

それだけは避けたいので、僕はクイックルワイパーで3回ぐらい床をふきあげました。

重なる悪条件

ところが、何度拭いてもべたつきや匂いは取れません。

ちょうど生乾きの洗濯物を干していたのと、

雨が降っていたのとで、床が湿っていたせいかもしれません。

エアコンが壊れていたので、除湿は使えませんでした。

窓を開けても寒いし、むしろ湿気が入ってくるし・・・

床のコンディション的に、踊りたくても踊れそうにありませんでした。

かまわず踊り始めた

しかし、僕はそう簡単には諦めません。

「ちょっとべたついたり、濡れたりしてるからってなんだ!」と、

コンディションの良くない床の上で踊り始めました。

ターンやVステップはもちろんのこと、

最近はムーンウォークの練習もやっています。

しらだしが残っている床で踊れば、靴下にもしらだしが染みていきます。

僕は部屋中を動き回っていたので、気がついたときには

部屋全体の床からしらだしの匂いが立ち上っていました(笑)

寝たら解決すると思ったけど・・・

しらだしの匂いが僕の部屋全体を覆い、手が付けられなくなったので、

僕は「もういい!」と言ってお風呂に入り、上がるとそのまま眠ってしまいました。

「寝てる間に、時間が解決してくれるでしょ!」という魂胆です(笑)

ところが、翌朝起きて鼻をかむとまず漂ってきたのは、ちょっと熟したしらだしの香りでした。

「うわ、まだ消えてないし!」

僕は愕然としました。

「3回拭いて、それから10時間くらい置いたのに、まだ香ってるのかよ・・・」

アドバイス

その日、バイト先で店長と副店長に「実は部屋中にしらだし臭が漂ってるんですが・・・」と相談してみました。

すると、副店長が「熱いお湯を・・・」と言い出したので僕は「あ、床にかけるんですね。僕も昨夜やってみようと思ってました」

「ちゃうちゃう。そんなことしたら下の階の人に怒られるで」

「えっ・・・」

「熱いお湯をしみ込ませた雑巾で拭き上げればええんちゃう?」

「なるほどー」

家に帰ってその通りにやってみましたが、床が濡れたままの中途半端な状態で「眠いからもう寝よう」と眠りについてしまいました。

このとき上から乾拭きしていれば、もう少しましになっていたかもしれません。

帰郷

その次の朝起きると、床はまだ湿っていました。

しらだしの香りもまだ少し残っておりました。

そして、踊ると「キュッ!」と抵抗があって「なんかやりにくい・・・」

「うーん。もうちょっと時間を置いたら乾くのかなあ。でもそれまで踊りを我慢するのもイヤだし・・・」

「うーん」

「うーん・・・・・・」

「・・・・・・」

僕は思い悩んだ末に、いったん実家に帰ることにしました。

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