~「119. 新たな友人・くまモン」の続き~
(これは、12月6日の出来事です)
カラオケ・サウンドパークに初めて入ったおぬま。
しももんとくまモンも、初めてのようでした。
店内は思っていた3倍は広く、きちんと掃除されていてきれいでした。
「一般料金のみの案内になる」と言われて、「学生なんですけど」と言ったところ、
アプリの登録をしないと学生料金の適用はできないとのことだったので、その場でインストールしました。
アプリ登録は、誰か1人がしていればいいみたいです。
カラオケの料金は60分540円くらいで、フリータイムは1490円でした。
「フリータイムで3時間だけ歌っても、もととれるじゃん!」ということに気づき、「フリータイムでお願いします」
こうして、僕たちの眠れない夜(いろんな意味で)が始まりました。
くまモンの高音
いつものように、まずはトイレに行きました。王将で食事をした後だったので、トイレも近くなっていたのかもしれません。
肝心のトイレの場所は、遠かったです。部屋からトイレまでの道が迷路のように入り組んでいて、迷いかけました。
僕がトイレから戻ると、まずくまモンが歌いました。
カラオケに来るまでに話しているときから、「声高いなー、すごいなー」と思っていたのですが、
歌い出すとさらにすごかったです。
くまモンの高音の、なんと力強いことか!
「どうやったら、こんなに高音をしっかりと出せるんだ!?」
サビの高音で力を入れすぎて、声がかすれてしまうことがあるおぬまにとって、くまモンの歌声は衝撃的でした。
くまモンの次が、しももん。そして、おぬまという順番で歌うことになりました。
くまモンは、僕が踊りながら歌っているのを見て「すげー」と笑い転げていました。
僕はくまモンが歌うのを見ながら、高音を楽に出す方法を模索しました。そしていろいろ試しながら歌ってみましたが、歌い方は一朝一夕には変えられないようでした。
それでも、少しずつ歌い方が改善されて行っているような気がしました。
リクエスト
その後しももんのリクエストにより、この日も「赤いスイートピー」を歌いました。
くまモンは、カラオケのテレビに映った20歳くらいの松田聖子の映像を見て、「え、これ本人? 今と全然違う!」とびっくりしていました。
そしてくまモンも「尾崎豊歌ってほしいー」とリクエストしてきました。
僕は尾崎豊の「I love you」「OH MY LITTLE GIRL」「太陽の破片」などを歌いました。
くまモンは僕に、「なんか声質が尾崎豊に似てるよね~」と何度も言ってきました。
ちょっとうれしかったです(笑)
夜が更けていった
何時間か経って、ふと眠気を感じて何気なくスマホの時計を見ると、日付が変わっていました。
「もうこんな時間か」
しかし、不思議と帰りたい気持ちは起こりませんでした。2人も、歌い終わったらすぐに次の曲を予約し・・・と、まだ歌う気満々でした。
「これくらいの時間になると、眠いからあくびが出て自然とお腹から声が出せるんじゃないか」などと僕は言っていました(笑)
けっこう踊っていたので、深夜2:00ごろになるとさすがに疲れてきました。
疲れと眠気が蓄積すると、精神状態が常とは異なるものに変わっていきました。
ビブラートで限界突破
僕はかなりビブラートをかけるのが好きなのですが、
夜が更けていくとともに、そのビブラートのかかり具合に拍車がかかっていきました。
機械による判定なので実際とは異なる場合もありますが、
ここはひとまず、カラオケの採点機能によるビブラート回数記録を見ていきたいと思います。
序盤の「君だけに」(少年隊)では53回だったビブラート。それが、中盤の「勝手にしやがれ」(沢田研二)になると83回を記録。
時が過ぎて、深夜3:00近くなったころ、ラストの一曲として僕は「My way」(布施明)を選びました。
この歌でなんとビブラート回数108回を記録(笑)
「これはすごい! 記念に撮っておこう」とスマホカメラを起動しましたが、
焦って操作がもたつき、写真に収める前に画面が消えてしまいました。
「ああああああ!」
「今のは残したかった・・・」くまモンがつぶやきました。
「じゃあ、もう1回歌えばいいやん?」としももんが提案。
「よーし、行くか!」
くまモンが別の曲を歌っている間にお茶を飲んで身体を休め、
僕は「My way」に再挑戦しました。
「今度はさっきの回数を超えてやろう」と意気込み、
出だしからビブラートをかけまくりました。もはや歌じゃなくて、ただの震え声(笑)
そしてこのとき、ビブラート回数121回、合計ビブラート時間89秒を記録。「My way」自体が3分ちょっとなので、歌の半分近くがビブラート(笑)

布施明さんはビブラートがすごいので、彼の曲を色々覚えたら、カラオケでビブラートかけ放題かもしれません(笑)
ただ、採点した機械からのコメントに「ビブラートがお得意のようですが、多用は禁物です」と書かれていました。
くまモンが「絶対このコメント来ると思った(笑)」と言っていました。
「精密採点DX」という採点機能だったと思いますが、この機能のコメントはけっこう辛辣で、
以前「低音も聞きづらかったです」とか言うコメントがありました(笑)「も」ってひどい( ;∀;)
歌い納め、退出
僕がビブラートで自己ベストを更新したところで、この日のカラオケ大会は終了しました。
お金を払ってからお店を出ると、もう外は真っ暗(当たり前ですね笑)。そういえば、お店に入るときも真っ暗でした(笑)
時間を見ると、深夜3:00を少し過ぎていました。
この日は3人で歌ったからか、それとも歌い方がよくなったのか、
3人で6時間近く歌ったのに、全然声がかすれていませんでした。
寒い夜空の下、3人で歩いているとき僕は言いました。
「明日1限あるー・・・オンラインだけど」
すると、しももんが「おれもやで。しかも対面で、1限から4限まで入ってる」
「今3:00過ぎだけど、明日は8:00前には起きないとなー」
「俺は7:30かなー」
すると、くまモンが「僕は9:30起きかな」
「いいなー」僕としももんは言いました。
不思議な気持ち
午前3時過ぎの国道202号線は、いつもと違ってほとんど車が通っていませんでした。
静かな夜。まるで違う世界に来たようでした。
しももんとくまモンの自転車のサドルは、夜露に濡れていました。
必死にサドルを拭き上げるくまモン。しももんは「立ち漕ぎやな、これは」
最終的にはしももんも拭いていたような気もしますが、もはや記憶が定かではありません。
「じゃあ、またねー」
しももんとくまモンは学研都市の方へ。
僕は、それとは逆の方へと歩き、2分ほどして家に帰りつきました。
部屋に入ると、シャワーだけ浴びて布団にもぐりこみました。
寝室に「カラオケ サウンドパーク」の看板の光が差し込んでいます。
「ついさっきまで、あそこにいたんだなあ」
僕は少し不思議な気持ちを抱いたまま、眠りにつきました。
(おわり)
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