こんにちは! おぬまです。
先日、司馬遼太郎の「風神の門」を久々に読み、その中に出てきた「飢渇丸(きかつがん)」というものが気になって仕方がありませんでした。
「風神の門」は主に、日本の戦国時代末期の忍者たちにスポットライトがあてられた作品なのですが、
作品中の解説によると、「飢渇丸を食べれば10日は何も食べずに生きられる」のだとか。
僕は「ほんとかぁ?」と疑わしく思いましたが、もしそれが本当ならすごいことです。
そして、ふと「これって今でも作れるのかな?」と思ったので、ネットで検索してみました。
作り方を調べてみた
すると、飢渇丸と似たようなものに「兵糧丸(ひょうろうがん)」というものがあり、
これは忍者だけではなく、武士たちも戦陣で食していたようでした。
いくつかのサイトをはしごして、その「兵糧丸」の作り方を読み漁っているうちに、一番作りやすそうなものを見つけたので、そのやり方で作ることにしました。
ちなみに、兵糧丸とは本来、有りあわせのものを混ぜ合わせて作るものらしく、
「絶対に必要な材料」などは特に決まっていないようでした。
僕が参考にしたサイトはこちら↓
このサイトによると、必要な材料は「小麦粉・白玉粉・そば粉・きな粉・すりごま・酒・水・砂糖」でした。
このうち、「たしか小麦粉・砂糖・料理酒はあったよな」と思ったので、僕は残りの材料を買いに出かけました。
買い出しへGO!
もともとは業務スーパーで買う予定だったのですが、朝から昨日行ったドイツパンの店に行こうとして途中で引き返した(寒かったため)ので、
通り道にあったマックスバリュで、買うことにしました。
お目当てのものは案外早く見つかり、「ラッキー☆」と思ったのも束の間「962円です」・・・
ちょっと高い気もしましたが、とりあえず材料はそろいました。
それから、道具も一つ買いました。
蒸し器です。
蒸し器に苦戦
蒸し器はダイソーに行って探したのですが、なかなか見つかりませんでした。
意を決して店員さんに尋ねると、めんどくさそうに「ああ、蒸し器? いま不良品続出で欠品中なんですよ」
「一応あるにはあるんですけど、こんな銀色のやつしかないです。昔ながらの竹製はないです」
・・・いや、べつにどっちでもいいよ!(^-^; 僕はとりあえず蒸し器が欲しいの!
教えてくれた店員さんに礼を言って、僕はそれを手にレジへ。
するといつの間に移動したのか、さっきぶっきらぼうに教えてくれた店員さんがレジにいました。
僕は心の中で(いやお前かーい)とつぶやいていました。
・・・小見出しの「蒸し器に苦戦」というのは、このことじゃないです(笑)
まあダイソーでのことも苦戦と言えば言えなくもないのですが・・・
問題は家に帰ってからでした。

パッケージから取り出してびっくり。
「え、これどうやって大きさ変えるの?」
僕が買ったのは、折りたたみ式蒸し器でした。まあ、それしかなかったんですが・・・
そしてパッケージには蒸し器の使い方など何も書いておらず、ただ「ステンレス折りたたみ蒸し器」と書いてあるだけでした。
僕は20分ほど、この蒸し器を相手に苦闘しました。
「なんで開け方書いてないの~!」とぼやきながら、そして唐揚げを食べながら。
どうも手に負えない気がしたので、ダメもとでスマホで「折りたたみ蒸し器 開け方」と検索。
すると、僕が買ったのとまったく同じ、ダイソーの「250円蒸し器」の開け方を解説している動画を発見!!
「うおおお、そうやって開けるんか!!」僕は思わず叫んでいました。
何気なく動画のコメント欄を見ると、「本当にありがとうございます!」「開け方分かった瞬間、吹き出してしまいました」
・・・わかるわかる、その気持ち。「今までの苦労何だったの?」って感じです。

さあつくろう!
準備段階ではいろいろとトラブルがありましたが、兵糧丸自体の作り方はいたってシンプル。
①ビニール袋を用意し、中に小麦粉・白玉粉・そば粉・きな粉・すりごまを同量入れる。砂糖をお好みで入れる。

②①を振り、混ぜ合わせる。
③②に酒、水を少しずつ加えながら揉みこんでいく。
④粉っぽさがなくなったら、袋から取り出してちぎり、お好みの大きさに丸める。(僕はピンポン玉くらいにしました。ほかに親指くらいの大きさなどもおすすめです)

⑤蒸し器を備えた鍋に入れ、20~30分蒸す。

⑥少し冷まして食べる。

袋から取り出すときに、まだ粉が少し残っていたために床にぶちまけたり、
酒や水を入れすぎてべとついたりしましたが、
水分が多すぎると感じたら粉を少し足したり、粉が残ってると思ったら更に揉みこんだり水分を足したりしていけば大丈夫です☆
どんな味?
蒸した後の熱が冷めないうちに、僕はひと口ふたくちとパクついていました。

食べてみると、「思ったより柔らかい」という感じ。
どこかで食べたような味でした。多分和菓子。
思い返してみると、以前お母さんの車で糸島に来たときに食べた、わらび餅と味が似ている気がします。
お店は学研都市駅のイオンにある「口福堂」というところでした。
ところで、僕は家に小麦粉があると思い込んでいましたが、ホットケーキミックスでした。
なので、砂糖は入れず、ホットケーキミックスで「小麦粉+砂糖」とみなして作りました。
そのせいか、少し甘みが足りなかったので、
きな粉をつけて食べました(別にきな粉は甘くないですが笑)。

どれくらいもつの?
丸めた兵糧丸を全部蒸し終わった後は、バイトに行きました。
なので、バイトに行っている間、6時間くらいは常温で放置していたことになります。
夜、家に帰ってきて食べてみたところ、「まだもちもちじゃん」
さすがに冷たくなっており、表面も少し硬くなってはいましたが、中身は作ったときと同じように、もちもちのままでした。
さて、この兵糧丸、どのくらいの期間保存できるのか?
一説によると、1日天日干しをすれば1ヶ月は保つとのこと。
また他の説では、2日天日干しが必要だったり、陰干しでいいなどさまざまでした。
ところで、何で1ヶ月保つのかと言うと、その説を唱えている人によると「一番材料や味が近いきな粉棒で80日だから」とのこと。
「そうなんじゃないかな?」という感じであり、確かな理由があるわけではありません。
もう夏場ではないので、前ほど保存に気を遣いすぎることもないのかもしれませんが、
僕は心配なので冷蔵庫で保存し、1週間以内に食べ切ろうと思います(笑)
おわりに
今回は戦国時代に陣中食・忍者食として使われていた「兵糧丸」を実際に作ってみました。
以前からその腹持ちの良さを耳にしていたので、「どんなものか?」と思い今日の晩御飯は兵糧丸5個だけにしてみました。
ところが、すぐに「お腹空いたなあ・・・」となってしまいました(笑)
それに寒くなってきたので、兵糧丸だけでは体が温まり切らず、寒さに凍えるという問題も起こりました。
今日はとりあえずお風呂に入って寝ることにして・・・
最近、みそ汁を毎食4杯とか食べているので、胃袋が大きくなってきたんですかね?(笑)
そういえば、なんだか以前はお腹いっぱいになっていたはずの量を食べても、この頃は「もっと食べたい」と感じてしまっている気がします。
食べる量が増えたのは、いいことなのか、悪いことなのか・・・?
とりあえず、もしどこかに長期間潜伏することになって兵糧丸だけしか食べられない状況がやってくるとしたら、
あらかじめ徐々に食事量を減らして、胃袋を小さくしておく必要がある気がします(笑)
(おわり)
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追記 翌朝も兵糧丸を4個食べました。夜と違って、朝はけっこうお腹いっぱいになりました!
また、蒸し器を使って蒸し直したのも良かったのだと思います。
やっぱり温かいほうがおいしかったです(笑)

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