こんにちは! おぬまです。
それでは、前回の終わり部分から始めていきましょう!
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謎の人物
17時10分。急に会場内の明かりが消え、真っ暗になりました。
すぐにオーロラのような緑の光が会場内を駆け巡り、次いでドラムをたたく音が聞こえ始めました。。。
ステージは依然として真っ暗なままでしたが、徐々に明るくなっていくのが何となくわかりました。
目を凝らすと(双眼鏡は使えませんでした)、ステージの上に何か建物のような構造物が組み立てられていて、その最上部で誰かがドラムを叩いているのがわかりました。
「聖子さんはどこだろう。。。もしかして、あのドラムを叩いてる人? でも遠すぎてよく見えない・・・」
ドラムを叩いている人が、全身を真っ黒な服で包んでいるということだけはわかりました。
しかし何分遠すぎたために、その人物が確かに聖子さんであるといえる自信はありませんでした。
周りの人々もざわざわと「あれ? あれかな? いや、違うか・・・」と話しています。
ステージに近い席の人々でさえ、ざわめいていました。
まるでお城のような構造物の、最上部にその黒服の人がいたために、ステージ付近の人々ですらよく見えなかったのかもしれません。
みんながいろいろ騒いでいるうちに、ステージ横にあった2つの大きなスクリーンが点灯しました。
そこで、ようやく黒服のドラマーが聖子さんであることが分かったのです!!
みんなも気づき、歓声を上げたそうな雰囲気でした。しかし、声出しは禁止。
うーん、もどかしい! もどかしすぎるよ!!
声を出したい衝動をぶつけるように、そのとき激しい拍手の嵐が巻き起こりました。
意外なオープニング
聖子「OK! Are you ready?(みたいなセリフを言っていた気がします)」
観客「(拍手)」
ドラム「ズンチャ♪ ドドド♪ ズンチャ♪ ズンチャ♪ ドドドド♪」
それから聞こえてきたのは、僕が聴いたことのない英語の歌でした。
もしかすると新曲だったのかもしれません。本当に初めて聴く曲でした。
僕は、コンサートが始まるまで「たぶん今年セルフカバーした『青い珊瑚礁』か『時間の国のアリス』で始まるだろう」と高をくくっていたのですが、予想は完全に外れました。
動揺していると、聖子さんがドラムを叩くのをやめて下に降りてきました。
よく見ると、縁を銀色に彩った黒地のシャツに、真っ黒なズボンという出で立ち。
そして、横に聖子さんと同じような髪型、体型の女性ダンサー8名くらいと男性ダンサー1人を従えて踊り始めました。
ダンスはなかなかにキレがあり、足を上げたり回ったり(たぶん)していました。
前日にトシちゃん(田原俊彦さん)のダンスの動画を見ていたので、「このダンスパフォーマンスはもしかして、トシちゃんがサプライズ出演する前触れか!?」と思ったほどでした。
このように同じような格好の10人くらいの人々が、踊りながら一緒に同じ歌を歌っていました。
まさかこんなパフォーマンスがあるとは思ってもいませんでした。
ちょっとぼんやりしていると、「あれ、自分はグループアイドルのコンサートに来てたんだっけ」と勘違いしてしまうような光景でした。
いわゆる「坂道系アイドル」だね。
You Tubeで1980年~2019年のコンサート映像のほとんどを見て予習していたのですが、それらはたいてい聖子さんが1人で歌っているコンサートばかりでした。
(もちろん歌番組では後ろで大勢のバックダンサーが躍っていることはありましたが、それでも歌っているのはほぼ聖子さんだけでした)
なので、このパフォーマンスは僕にとっては大きな衝撃でした。
まさに、「デビュー40周年記念コンサート」にふさわしい、斬新なパフォーマンスであったと言えるでしょう。
ちなみに、1980年デビューなので本来は2020年が40周年なのですが、昨年はコロナでコンサートができなかったので、2021年の日本において「40周年コンサート」が開かれているのです。
ちょっと話がそれますが、この辺りの機微は僕が聖子さんのコンサートに行けるようにするための、運命の悪戯だったのではないか? と勝手ながら思っています。
まず、聖子さんの本などを読むとわかるのですが、聖子さんはいろいろあって1979年にサン・ミュージックという芸能事務所に所属することになります。
しかし、当時サン・ミュージックでは別の人をデビューさせる予定だったので、聖子さんのデビューは先延ばしとなりました。
もしここで1979年に聖子さんがデビューしていたら、40周年コンサートは2019年に開催されていたことになり、そのころ僕はまだ聖子さんにそこまでハマっていなかったので、たぶんコンサートには行かなかったでしょう。
しかし結局、聖子さんは1979年ではなく、翌1980年にデビューすることになります。
ここでさらに、もし2020年に新型コロナウイルスの感染拡大などのイベントが起こらず、40周年コンサートが延期にならずに済んでいたとします。
そうなると、僕は2020年は受験生だったので、コンサートには行けなかったでしょう。
また、2020年は佐賀に住んでいたので、コンサート会場までの道のりが今よりも遠く、行くのを断念していたかもしれません。
このように聖子さんのデビューが約1年ずれたのと、新型コロナウイルスの影響で40周年コンサートが1年延期になったのとで2年ほど時間のずれが生じたことによって、僕はマリンメッセ福岡のコンサート会場で聖子さんに会うことができています。
これはもはや”運命”だとしか言いようがありません。
こういう「運命的な出会い」を、僕は大事にしていきたいと思います。
まるで夏の嵐のよう
さて、話をコンサート会場に戻しましょう。
キレッキレのダンスを目の当たりにして息を吞んでいた僕ですが、しばらくすると少し落ち着いてきました。
すると、あることに気がつきました。
「音うるさっ!!!」
まるで音量調節を間違えたかのように、スピーカーから爆音で歌声や楽器の音が響いています。
もしかして、コンサートってこういうもん?
カラオケで歌うときに、(最近ご無沙汰しておりますが)友人がいたずらでBGMの音量をMAXにしたとき以上の爆音です。
比較対象がちょっとわかりにくいかもしれませんが、カラオケでBGMの音量をMAX(100)にすると、結構重たいはずの机さえも揺れ、壁も揺れているような気がするほどうるさいです。
カラオケの個室の中でそのように大きな音を垂れ流していると、しばらくしてから「ブオーーン」という腹の底を震わせるような低い音が鳴り響きます。
とにかく、すさまじい音量であることは間違いありません。
さて、コンサート会場。
音のボリュームがすさまじくデカかったので、次第に耳鳴りがひどくなってきました。
隣を見るとKさん(チケットオークションの取引相手)も耳をふさいでいます。
斜め前の席のおじさんに至っては、イヤホンつけてました。耳栓代わりのつもりでしょうか。
もううるさすぎて、コンサートを楽しむどころではなくなっていました。
「この状態が2時間近く続くとしたら、ただの音地獄じゃないか?」
一瞬、そういう思いが頭を去来しました。が、もはやそういったことを考える気力も萎えていきました。
僕はスクリーンとステージを交互に見ながら、聖子さんを探し続けました。
約9人の女性たちは、みんな同じような格好をしているために、よーく見ないとどれが本物かわかりません。
しかも、都合の悪いことに誰もが主役のように振舞っていました。
「あ! これだけ長い時間踊ってるからこの人が聖子さんだ! ・・いや、男性のダンサーと踊ってるからこっちかな? え、この人も男性と踊ってるし。。。」
聖子さんを見に来たはずなのに、これでは9分の8くらいの確率で、違う人を聖子さんだと思いながら見続けなければいけないことになってしまいます。
9分の8ってことは。。。約88%!?
「とりあえず服装を揃えないでくれ! もしくは双眼鏡を使わせて!!」と切に願いました。
・・・うん、来年はプレミアム席(前の方の席)を予約しよう。。。
S席が9800円、プレミアム席は23000円と倍以上もしますが、双眼鏡が使えない以上、後ろの方に座っていては何のためにコンサートに来たのかがわかりません。
これはもうプレミアム席にするしかないです。
一体どうなっちゃうの??
このまま爆音で2時間くらいぶっ続けでやるのか。
それともどこかで終わりが来て、もう少し聴きやすい感じになるのか。
すべては神と聖子さん(とその協力者たち)のみが知っている「秘密」でした。。。
(つづく)
なかなかメインまで行かないねーー!
たしかに、オープニングまででもう2編も書いちゃったよ!! どうなるんだろう。。。
ふふふ。。。
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