こんにちは! おぬまです。
昨日は大学の授業の空きコマが多かったので、「自動車学校に行って、一気に授業受けちゃおう」と思い立ちました。
しかし、朝から行く予定だったのに、「5つも授業受けるのきついから、昼からでいいや」となり、それから「バス(2時間に1本しか通ってない上、一番近いバス停が大学内にあるので大学まで行かなくてはならない)で行くの面倒だな」となって自転車で行くことにしました。
受ける予定の授業は16:00~のものと17:00~のものの2つ。家から自動車学校までは自転車で1時間25分かかり、家を13:30に出たので時間は十分にありました。
なのでゆっくりと漕いでいましたが、40分くらい進んだところで急に雨が降り出しました。構わず前進し続けたものの、雨は強くなるばかり。だんだん服が濡れて重くなってきます。ちょうど都市高速の下を通っていたのでうまく雨をかわせるときもありましたが、通る場所を間違えると大粒の水滴が頭に落ちてきました。。。(都市高速の縁にたまった水が落ちてきていた)
ひとまずどこかで雨宿りをしなくてはなりません。
雨宿りさせてもらってもいいですか?
雨宿りをしようと決めたものの、周囲には都市高速と住宅(マンションなど)しかなく、恰好の雨宿り場所がなかなか見つかりません。半ばあきらめかけて「自動車学校までは33分、家までは50分かかる。せっかくここまで来たんだから、このまま自動車学校まで行こうかな」と思ったその時、「木曽路」という名前のお店の看板が目に入りました。
「食べ物屋さんかぁ。まだ晩御飯の時間じゃないしなー・・・でもこの辺他に雨宿りできる場所なさそうだし、ここにするか!」
そして店内に入ってみると、すごい静かで「和」の雰囲気が漂う上品な空間。「いや、めっちゃ高そうなんだけど・・・来るところ間違えた?!」と戸惑いましたが、受付の女性に見つかってしまい、もう後には退けない状況。
「いかがなさいましたか?」
「あ、あの・・・雨が急に降ってきちゃって、・・・その、雨宿りさせてもらってもいいですか?」
真面目な様子で僕のしどろもどろな説明を聞いていたその女性は、急に表情を緩めて「えっ? あ、雨宿りなら・・・全然大丈夫ですよ。」マスク越しでしたが、明らかに笑いをこらえているのが声でわかりました。
「ほんとにいいんですか?」驚いた僕は聞き返します。なぜなら、この高級そうなお店に対して、びしょ濡れの僕の服装はあまりにもミスマッチだったので、追い出されるかもしれないと思っていたからです。まさか、雨宿りさせてくれるなんて・・・信じられない!!
ソファをすすめられましたが、全身ずぶぬれなので座るのは憚られました。一応「めっちゃ濡れてるんですけど大丈夫ですか?」と聞きましたが、「はい大丈夫です」とのこと。じゃあ、座りますね!
座ってぼんやりしていると、受付の女性がメニューを持ってきてくれました。僕はそれを読みながら、「これはただでは帰れないぞ・・・」と感じ始めていました。こっそりカバンの中から財布を取り出し、中の金額を確認します。所持金は約1万円。あ、たぶん足りるかな・・・
メニューをものすごい勢いで読み、予算に見合った品物を探しました。見たところ、お持ち帰り用の弁当を除いて「しゃぶしゃぶ」あるいは「すき焼き」(どちらも約3500円~)が一番安いようです。それでも3500円はします。高いなあ・・・(半泣)
いったん外へ
「木曽路」に着いたのが15時10分くらい。メニューを見たところ、ランチタイムが15時までで終わっていて、次のディナータイムは17時からとのことでした。つまり、2時間近く待たなくてはなりません。
そんなに時間があるなら自動車学校まで行けばよかったのですが、その時は雨に濡れて疲れていたので、とても授業を受けられるコンディションではありませんでした。(自動車学校の教室は冷房が結構効いていた気がするので、濡れたまま行くと風邪をひきそうだとも思いました)
とりあえず、雨は夜まで止みそうになかったので、帰り用の雨がっぱと、待ち時間に「木曽路」のロビーで読む本を買うために、いったん外に出ることにしました。
「あ、あの、一旦買い物に行ってきてもいいですか?」
「あ、はい、いいですよー。雨けっこう強いですけど・・・大丈夫ですか?」
そうでした。雨具がないからずぶ濡れになったわけで、今の僕には雨がっぱだけでなく傘さえもありません。どうしようかと悩んでいると、店の入り口の傘立てに異常に多くの傘が立っているのが目に留まりました。今お客さんはいなさそうなので、もしかして貸し出し用? と思って受付の女性に尋ねてみましたが、
「申し訳ございません。そちらはお客様の傘でして・・・」
え、今お客さん店の中にいるんかい! 外に車とかなかったけど・・・こんな雨の日に歩き!? もしくは、忘れ物か??
傘がない以上外に出られないので、僕はそこで粘りました。しばらく粘っていると、店の奥から見ていた男の人(オーナー?)が、受付の女性に「うちの傘貸してあげたらいいやん」・・・ありがたや~!!
ちょっとお洒落な、茶色い傘をさして僕は街に出ました。まずは本を。スマホでGoogle Mapを開くと、一番近い積文館が歩いて15分。往復で30分かかることになりますが、「まあ、おいしいものをいっぱい食べるためにはお腹を空かせておかないとね」と思い、ずんずん歩き始めました。
積文館で「謎の九州王権」という本を購入。ほかにも気になる本がたくさんあり、迷いましたが僕が住んでいる糸島も出てくるかもしれないと思い(糸島のあたりは昔伊都国があったといわれています)、この本に決めました。
積文館を出てどんどこ歩いていくと、やがて「木曽路」が見えてきました。時計を見ると、まだまだ時間に余裕があります。「あれ、なんか忘れているような・・・そうだ! カッパ買ってない!!」思い出してきた道を引き返します。行ったり来たりしたことで、結局1時間近く歩き回りました。もう腹ペコです。そういえば、カッパ500円もしました。コンビニのビニールガッパなのでもう少し安いと思っていましたが、結構高いですね。。。
もうすぐディナータイム
「木曽路」に戻ると、時刻は16:30。残り30分! 買ってきた本を読みながら待つことにしました。
受付の女性が、「雨、さっきよりひどくなってますね」と笑いながら話しかけてきます。「そうですね、けっこう・・・(これは僕の癖で、よく言葉の後ろの方をぼかします。理由? たぶん何となくです)」
本を読んでいると、さっきの女性がお茶を淹れてきてくれました。「お茶どうぞ。熱いけど。」いや、なんかため口になってるやん!(笑)
そうこうしているうちに17:00になり、「お待たせしました。こちらへどうぞー」という声が聞こえてきました。僕は急いで荷物をまとめると、前を歩く女性の後についていきました。
案内されたのは、雨に濡れたあじさいがよく見える、窓際の席。写真を撮っておけばよかったのですが、お腹が空いていてそれどころではなかったので撮っていません。。。
席についてボーっとしていると、受付の女性とは別の女性がやって来て、「本日は木曾路にお越しいただきありがとうございます。ご注文がお決まりになりましたらお呼びください」と言ってメニューを置いて去っていきました。
正直なところ、もうすでに何を頼むかはほぼ決まっていました。しゃぶしゃぶかすき焼きか。僕はこの2択で揺れ動いていましたが、ふっと「しゃぶしゃぶにしよう」という気持ちが芽生えたので、女性の後ろ姿がまだ見えるうちにベルを鳴らしました。すると、その女性はくるりと回転してこちらへ小走りにやってきます。
「この、しゃぶしゃぶでお願いします」
「かしこまりました」
その後、本をまた読もうかなと思っていると、10分もしないうちにさっきの女性がお肉や野菜を持ってやってきました。おお、早いな~~!
「それでは火をお付けします。」カチッ!
「お客様は、当店は初めてですか?」
「あ、いや、さっき家族に(LINEで)確認したら、小さい頃に来たことがあるそうです」
「あ、そうなんですね。初めてじゃなかったんだ(笑)」・・・いやいや、何を笑っとるんだー(笑)
どうも、このお店に来た時からずっと、お店の人たちからおちょくられているような気がしてなりません。。。(笑)
そして訪れたディナータイム
ここに2枚の写真があります。左右の写真の、どこが違っているでしょう??
まず、写真を撮った角度が微妙にずれているので全部違っているともいえるのですが、一番大きな違いはご飯の有無とサイダー瓶の有無でしょう。ごはんは白米と十六穀米から選べ、最初の一杯は十六穀米にしました。左の写真を撮った直後に米が来たので、右の写真にはご飯がありますが、左にはありません。
サイダー瓶に関しては、左の写真を撮ったときにもいたのですが、画面の端にいたので切れてしまいました(集合写真とかでよくありますよね)。
雨は降り続けていました。僕は雨に濡れたあじさいを見ながら、のんびりとご飯を食べ続けました。お肉はすぐに食べたらもったいない気がしたので、少し残しておいて野菜を先にガンガン鍋の中に投入しました。
ご飯はおかわり無料だったので(何杯まで無料なのか知りたかったですが聞きそびれました。さすがに10杯とか食べたら止められる気がします)白米と十六穀米を交互におかわりして、計5杯いただきました(笑)先にしっかり運動しておいた甲斐もあって、いくらでも食べられる気がしましたね。。。
〆にきしめんとお餅がやってきました。「きしめんとお餅」か「中華麺」で選べたみたいです。何となく前者の方がいっぱいあるように思えたので前者にしました。(あと、きしめんとお餅の方が和風ですよね)
そして、デザートはアイスでした! 味は抹茶・〇〇(忘れました)・季節限定のメロンの3つから選べました。これはもう一瞬で季節限定のメロンアイスに決定しました。
アイスを食べていると、6人家族がやってきました。それまで他に誰もお客さんがおらず寂しかったので、「やっと来てくれたか!」という感じでしたね。
お店の人が誤ってその一家のお父さんに熱々の汁物をこぼすなどのハプニングもあり、続きがどうなるのか気になりましたが、やがてアイスも食べ終わり食事が終わったので、お会計をするために立ち上がりました。いったんトイレによってレジに行くと、「お客様、伝票はいかがされましたか?」あ、机に忘れてきました・・・たぶん・・・
お店の人に伝票を持ってきてもらい、会計を済ませるとメンバーズカードの作成をすすめられたので作ることにしました。
帰り際、オーナーらしき男性が「自転車、お気をつけてくださいね」と声をかけてくれました。受付の女性は無言で笑っています。
僕はファミマで買った500円のレインコートを着ると、ヘルメットをかぶり雨に濡れた街角へと飛び出していきました。
(後編に続く)
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